ぐるぐる

日記

12/3日記

家中の掃除をして、布団も干してカバーやシーツも洗い、毛布も出して干し、本を読んだ。やりたいことがほとんどできたな。急に寒くなったので、ベッドを冬仕様に切り替えた。敷き毛布とかける毛布のサンドイッチでとてもあたたかい。というか、新しくベッドを変えた時に買った敷き毛布がすんごくあたったかい。さすがニトリさん、信頼できる。九段理江さんの「Schoolgirl」を読んだ。発売してすぐ買ったのに、読むまでに一年近くかかってしまった。面白かった。久しぶりに文芸誌系の純文学を読んだ気がする。表題作は太宰の女生徒から派生した作品と言えるのだろうけど、なによりもバランスのいい人物像の書き方をするなと思った。発言にしろ思考にしろなんとも小説内でのリアリティの担保がしっかりなされている印象。一読しただけでは細かい言及が難しい。好みで言うとデビュー作、悪い音楽のほうがやや軍配があがるかたち。津村記久子の初期作品に近いところがある気がした。物事へのこだわりとか、その集中の傾け方、タイトルからもわかるように音、音楽への執着とその描写が際立っている。最近はマイノリティや生きにくさをテーマにした文学にちょっと食傷気味だったので、こういうのが読めて良かった。そう、ここ数年のムーブとしてマイノリティ、ジェンダーみたいなものが多くて、それもそれで大事なことだしそれを素晴らしい作品に昇華してくれることは嬉しいんだけど、読みたいものとしてあまり上位にランクインしなくなってきた。そういうものより、もっと根源的な小説が小説としてできることの限界を極めてるみたいな作品をいまはたくさん読みたい。メタでもいいし、そうじゃない形でも、小説としての強度が高いものがいい。強さの小説が読みたいし、書きたい。なにか自由に書いてみよ。

 

13321人。