ぐるぐる

日記

1/14日記

「ぼっち・ざ・ろっく!」を全話観た。めちゃくちゃ良かった。やっぱり私はロックが好きだなあと思った。ぼっちの、ぼっち故の妄想に拍車がかかっていくあたりが非常に好きだった。孤独で突き進む思考が鋭くある一方向に進んでいってしまう様相が良い。そこからの視界の開け方とか、ぼっちの思考を否定しない環境の良さ、すべてがあまりにも心地が良い。本物のギターヒーローになっていく過程をもっともっと観ていたいと思ってしまった。終わるのがさみしくて、何度も見返す気がする。全話観終わったあともライブシーンを繰り返し観てしまった。というのも、曲が良いのよね。作曲してる人たちが私が好き、好きだったバンドのボーカルとかで、あっあの人の曲だ、ってわかるのが、ぼっちざろっくの青春感に、私の青春の記憶(青春というより高校〜大学の頃と言うべきか)を甦らせてプラスし、更に突き刺さる。ううーとうなってしまう。かっこいいんだ。そう、ロックはずっとずっとかっこいい。かっこよくて、尊敬して、期待してしまうから、そこから逸れた時にそのバンドに失望してしまう。最近は、失望するのがいやであまり新しく好きなバンドを探すことに臆病になってしまった。こんな話を、友達ともした気がする。歳をとるってこういうことなのかな。繰り返してしまう。知らないことが多かった頃、知らないからこそ、好きなものができると嬉しくて何度も何度も何度も何度も味わって、それでも味わい尽くせない、その好きの感情と感情を喚起させる作品に喜んでいた。いまでもそういった面はあると思う。でも、減っている。いくつかは離れてしまった。それが悲しくて、寂しくて、でも、好きだったあの記憶だけはずっと残っている。この言い方は恥ずかしいけど、ときめきがあった。胸のあたりがぼやぼやと訳の分からない興奮にひしめいていた。そう感じたのは、いつが最後だろう。きっと、あったはず。いまではない、いつか。それを私は思い出して、またその記憶をしゃぶり続ける。飴じゃないから、いつまでだって味わえると思って。でも、記憶だって風化する。思い出すから形が変わっていくのがわかる。それとも、その記憶はそのままにそれを思い出したときに感じる私自身の感覚が変わってしまったのか。ずっと好きでいたい。音楽を、小説を、人を。そうして、私はそれらに囲まれて生きていたいのかもしれない。好きと思えるその感情だけではいられないけれど、それをなるべく多くして、ずっと、ずっと。でも私はもう私がどういうときに特別になるのかがわからないことのほうが多くなって、苦しいから、たまに、死んでしまいたくなる。わからなくなった。知らないままがよかった。なにも、知らないまま、無知であるが故の愚かさのもとに幸せと感じて生きていたかった。そんなことを思った。「ぼっち・ざ・ろっく!」を観た日。

 

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