ぐるぐる

日記

4/4日記

思うように小説が進まず、今日も小説ばかり読む。柴田勝家の『アメリカンブッダ』表題作を読んだ。SFとしての広がりは短篇集内で頭抜けている作品。仏教とネイティブアメリカン、仮想現実。一読で語るのは難しいな。理解はしたけど、細かく語るには再読が必要。

高野史緒『混ぜるな危険』も読んだ。ロシア文学とその他の小説や歌舞伎のリミックス短篇集。ロシア文学大好きっ子の私からするともう全作が「あ、好き」となる。いちばんは「小ねずみと童貞と復活した女」かな。「白痴」×「アルジャーノンに花束を」×「屍者の帝国」のリミックス。物語としての強度がすごい。それぞれの作品の要素が明確にわかる、なのにそれぞれの作品に引っ張られすぎない。というか、ひとつの作品として結実している。そもそも別の小説を混ぜた上で二次創作的な行為をすること自体、相当の技術がなければできない。メインで動く人物は白痴の3人。けれど設定にはアルジャーノン、屍者の帝国が織り込まれる。なんなら他の作品の要素も小出しながら入っていて、高野史緒のエッセンスがこれでもかと凝縮されている代表作になるものなんじゃない?と思う。それくらい完成度は高かったし、面白かった。高野史緒の歴史改変SFも読みたい。

 

4384人。月曜はぎりぎり前週をこえず。

 

園子温の性加害が酷すぎてもう作品を見ようとは思わないだろうなと思ってしまう。出演している、いた女性の役者さんが被害にあっていたらと考えてしまうだろう。映画を作品以外の要素なしで観たいという純粋な気持ちもあるし、芸術作品が犯罪の上に成り立ってるなら許せない。