ぐるぐる

日記

9/17日記

さてさてさて。今日はライブに行ってきた。a flood of circle(以下、flood)というバンドのライブだ。聴きはじめたのはいつだろう。4、5年まえくらいに友人にすすめられて聴くようになった。最初の頃はボーカルのしわがれた独特の声に違和感があって聴くのに抵抗があったんだけど、何曲か聴いているとそれが良さに変わっていた。いまでは大好きな声だ、今日ライブに行って改めて聴くと、ライブ向きの生だからこその良さを持った声だなあと思った。今日はバンドの中でも人気であり続ける2つのアルバムのライブツアーに参加した。ライブで演奏される曲はもちろんアルバム収録曲すべて。もともと私はこのふたつのアルバムが大好きだったから、参加しない理由はなかった。ライブがはじまると案の定、大好きな曲からはじまり、大好きな曲がずっと続く。それだけでも幸せなことだ。加えてセットリストの良さ。セットリストはなにをやったかを重視されがちだけど、実際はどういう流れでそれらの曲をやるかのほうがはるかに重要だ。そういう意味で、今回のセットリストは、限られたアルバムの中で最適の流れを生み出していたと言えるだろう。

floodの曲はアップテンポの曲が多い。いつだって私に元気をくれる。それが今日はひとしおだった。一曲目、「Summertime  Blues Ⅱ」のボーカル佐々木亮介の語りに近い歌と繰り返されるフレーズの心地よさ。二曲目、「Dancing Zombiez」はライブ定番中の定番曲で盛り上がること必至だ。すでに1回目の最高潮を迎えたと言っていい。ギターではじまるイントロで多くの観客の手が上がる。ドラマに合わせて叩くクラップで身体にリズムを刻む。ボーカルの曲名の叫びと共に一気呵成に吐き出されるギターフレーズは脳髄まで染み渡って常に興奮を沸き起こす。三曲目、四曲目と勢いは衰えることを知らず加速度は増すばかりだ。八曲目に至って、一旦その流れは止まる。意図的なものだ。「The Cats is Hard-Boiled」でギターボーカルの佐々木亮介はアコースティックギターに持ち替える。緩い曲調の柔らかく心地のいいメロディが会場の空気を変えた。九曲目、「月面のプール」はfloodのバラード調の曲でも屈指の曲だと思う。ボーカル佐々木の力強く震えた声がライブハウスに響き渡る。これまで身体を動かすようにして聴いていたものが、ここに至って飲み込むようにゆっくり聴くようになる。傾聴の姿勢に入る感じだ。そして、「オーロラソング」。ずっとこの曲が好きだった。floodの曲でいちばん聴いているのはこの曲だろう。短くも印象に残り続ける素晴らしい曲。歌詞は気取りすぎず、それでいて強く共鳴する。久しぶりに音楽を聴いて鳥肌がたった。曲が終わるとまたギターを変える。ここからは嵐のように激しく、あっという間に過ぎていった。ノれる曲が続き、気づけば終わっていた。アンコールで出てきた佐々木は富士そばの春菊天の美味さを語っていた。思いつきで喋っている感があった。アンコールで出てきての第一声がそれで、唐突さに笑ってしまった。たしかに、春菊は美味しい。限定枚数で販売されていたアルバム収録曲をやり、新曲をやって終わった。あっという間の1時間半。こんなに時が過ぎるのがはやいのは久しぶりだ。子供の頃に遊んでいて瞬く間に帰る時間になるような。もう一回最初からライブやってほしい。そう思えるほどに、今日のライブはよかった。またfloodのライブに行きたい。あー、たのしかった。しあわせ。

 

8018人。