帰り道、歩いていると近くの家からお風呂の香りがした。お湯とシャンプーの重たく清潔な匂い。他人のシャンプーがいい匂いに感じられるのは何故だろう。思い出すのは高校生の部活の帰り道。何故かこの記憶とこの匂いが結びついている。何度だって嗅いできたはずなのに。部活終わり、たぶん練習試合かなにかの帰りであたりは暗くなっていた。疲れていた。お風呂に入りたいなあと思った。疲れで空腹感はそこまでなかった。それでもあの頃はいくらだって食べられた気がした。聴いていた音楽はなんだったろう。音楽と記憶も私の中では割に強度な結びつきをしているけれど、どうしてかそれは思い出せない。記憶のトリガーがそれぞれ別になっていて、思い出すものも違う。出力の違いはなんなのだろう。記憶って面白い。
小説が少し進む。登場人物をひとり減らして深掘りもしたいところだが、それに付随している部分で削りたくない要素もある。ここは今週中に解決したいところ。明日考えよう。
6052人。
