爪を切る時間も惜しいような平日がやっと終わった。だから爪を切った。服に引っかかりそうになる危うい瞬間が何度かありかなりストレスだったから嬉しい。爪を切ることにすら喜びをおぼえる低コストのしあわせ。ゆっくりねむれる。やっとだ。アラームが鳴らない。朝のねむけを感じない。満員電車に乗らない。コロナにおびえない。そしてなにより、はたらかない。至福の時間だ。でも、きっとそれもあっという間に過ぎていくんだろう。休みにしては珍しくもうベッドで寝そべっている。もう眠るくらいしかしたくない。あたたかい布団と柔らかいマットレス。眠れるよろこび。
2941人。
