ぐるぐる

日記

1/22日記

1万1227人。そろそろだろうとは思っていたけど、やっぱり数字で見るとどきりとする。この先どこまで増えるのだろうか。土日の外出が先週よりも減ったとニュースで報じられていたが、当たり前だろうという感想しか浮かばない。もっと方策を講じてすべての人が安心して外出自粛をできるようにしてくれないとこの先何度だって完全爆発は起きる。そんなの、恐らくみんなわかっている。政府の一部がそれを把握しつつも放置しているからずっとこのままなのだ。いい加減にしてくれ。馬鹿にするのも大概にしてほしい。こっちだって生きているんだ、必要以上に苦しみたくないし、できることなら楽しく生きたい。

今日は一日中家にいた。当たり前だけど。夜に随分と眠ったので日中も眠くなることがなかった。睡眠は大事だなあと改めて思う。眠いときは本当に頭が働かないので、本も読めない。そういう意味では今日は本を読めるコンディションだったけど、昨日までの出張でたまっていた洗濯物をしたり、晴れだったから布団を干したり、掃除をしたり家事に忙殺されていてあまり読めなかった。代わりに、作業をしながら音楽を聴いていた。

今日聴いたHump Backの「チープマンデー」が思いのほか刺さってしばらく繰り返していた。Hump Backはスリーピースバンドで、「月まで」で有名になったと記憶している。「月まで」ももちろん良いんだけど、私は同曲も収録されているミニアルバム「夜になったら」の中でも「チープマンデー」が好きだった。と、過去形になったのは久しく聴いていなかったからで、たぶん最後に聴いていたのは6年前とかだと思う。不安になってミニアルバムの発売時期を調べたら2016年だった。記憶が正しくて安心する。

「チープマンデー」の

「気休めにならない冗談ひとつ なかったことにできなかった」

という歌詞(歌詞カードを見たわけではないので正確か怪しいけど)があまりにも良くて。

余裕のなさがここには表されいる。不器用に(おそらく)ある関係性を取り戻そうと冗談を言っているけど、それすら上手くいかず「なかったことにできない」気まずい空気だけが残る。とても良い歌詞で好き。

倦怠感を持つ歌い出し

「脱ぎ捨てられたのは 安い安い月曜日 気休めだけのエナジードリンク 笑うことしかできなかった」

も良い。全体を通して語られるのは、もう取り返すことのできない関係性とそれを悔いながら生き続けることのやりきれなさ、だと思った。歌詞に登場するのは「僕」と「君」だけで、ものすごく個人的なことを歌うことでそこに普遍性が生まれるみたいなことが起きてると思う。

これはきのこ帝国の「クロノスタシス」もそうで、こちらには「きみ」以外の名指される誰かというものが存在しない。一人称の「わたし」などの言葉もなく「無人称」だ。ここに、普遍性が宿り、聴き手は容易に自分を当てはめて聴くことができる。もちろんそうしなくてもいいし、誰かの声として聞くにしてもその声の主体がぼやかされているぶん、誰が言っているかよりも何を言っているかに集中が向かっていく。これはとても効果的なものだと思う。小説は語りにおいて、誰が語っているかは非常に重要な問題だから容易にこの技は使えないけれど、でも、もし実現可能なら面白いものができる気がする。

と、話は逸れたけど「チープマンデー」の歌詞は本当に良いなと改めて思った。また、歌詞と歌う声の感情の乗り方が凶器ぐらい心を刺す。技術的なことは詳しくないからわからないけど、最後のサビ

「夕空わかってたんだ 退屈ばかりを繰り返す 日々にいつか ハッピーエンドを夢見てた 『一緒に帰ろう』」

の歌詞の切実さが、高音の声に乗って感情を揺らす。たぶんこれを人間関係がうまくいってない時期に聴いたら泣くと思う。6年前は友達に「めっちゃ良いから聴いて!」としか言えなかったのが少しでも言語化できるようになったのは嬉しいね。