ぐるぐる

日記

1/16日記

今日のコロナ感染者数は4172人。土日だし減るかなと思っていたけど、そうでもなかった。来週あたりには5000人、いや10000人近くまで増えても不思議じゃないな。

 

今日は井戸川射子さんの「ここはとても速い川」を読んだ。思ったのはなによりも文体が練られているなということ。語り手の声を最大限に引き出すための語彙やリズムといったものが文体でよく表現されていた。表題作と「膨張」の中編2作品で、私は表題作のほうが好みではあったけど、「膨張」もすごくよかった。抑制の効いた文体がグンと不規則な動きをすることがあって、その意図に気づいた瞬間から(これは感覚的なものだけど)語りの速度がわかった気がした。アドレスホッパーっていうものを初めて知って、それは面白いものだなと思ったから、今後調べてみようと思う。

表題作は子どもの語りがあざとさを前面に出すことなく、子どものままという感じで書かれているのがとても良かった。

井戸川さんはもともと詩人で、私は読んだことがないのでなんとも言えないけど、子どもの語りにおける文法の外れる具合、というか、不分明な部分があゆにもかかわらず可読性が下がっていなかったのは、そういったリズムの感覚への詩人としての敏感さもあるのかなと思った。